4.ケース別の対応と携帯電話
◆様々な状況での電話応対
電話では、時には柔軟で機転の利いた対応が求められます。
新人のうちは、「わからないこと」や「自分では対応が難しいこと」は迅速に先輩や上司につなぐことが大切ですが、徐々に自分自身で対応できるケースを増やしましょう。
- (1)間違い電話
- 会社あてにかかってきた間違い電話は、忙しいときには雑な対応をしてしまいがちですが、応対次第で自社のイメージアップにつながるかもしれません。
- 誰でも間違いはあります。迷惑そうに応対すれば、お互い気持ちがいいはずはありません。
例:「こちらは○○でございますが、どちらにおかけでしょうか」 |
- (2)声が聞き取りにくい
- ぼそぼそ話す小さい声や、携帯電話からかかってきたとぎれがちな声は聞き取りにくいですね。
- 内容がよく聞き取れないまま電話を終えてしまうと、ミスにつながりますので要注意です。
- ポイントは、「相手のせいにしない」対応です。
例: 「お電話が遠いようですが……」 「お話の途中で申し訳ありませんが、こちらの声は聞こえていらっしゃいますか」 「こちらからおかけ直しいたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」 ※最初にクッション言葉を入れましょう |
- (3)クレーム(苦情やご意見)電話
- まずは「相手の話をしっかり聞く」という初期対応を意識します。相手の感情をクールダウンさせる効果があり、二次クレームに発展させない方法でもあります。
- クレーム内容が複雑な場合は担当者に電話を回しますが、
- ①たらい回しは避ける、
- ②つないだ先で何度も同じ話をさせない(つなぐ人は概要を手短に伝える)
- などの配慮が求められます。
- こちらの不備やシステム上のトラブルも考えられます。お客様の立場になって対応しましょう。
例: 「このたびは大変申し訳ございませんでした。お忙しい中、ご連絡いただきましてありがとうございました」 「ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。今後はこのようなことのないようしっかり対応してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします」 |
- (4)電話での道案内
- 電話で自社までの道案内をする場合は、まず現在地や、そこから見える景色を確認しましょう。
例: 「どちらに(どこから)いらっしゃいますでしょうか」 「何か周辺に見えますでしょうか」 |
- (5)勧誘などの迷惑電話
- 会社には様々な商品の営業や、不動産等の勧誘電話も舞い込んできます。
- 最近は友人を装い取り次ぎを依頼するケースなど、どんどん巧妙になっています。
- 基本は、①用件を確認する、②組織のルールに沿って対応することです。
例: 「恐れ入りますが、ご用件をお聞かせいただけますでしょうか」 「大変申し訳ございません。業務以外のお電話はお取り次ぎができない規則になっております」 |
- (6)担当者が不明
- お客様からの電話を誰に回してよいか迷うケースもあります。その場合は、連絡先を確認し、社内で確認後、すぐに折り返すようにするとよいでしょう。
例: 「すぐに確認し、折り返し担当の者(わかる者)からご連絡いたします。大変申し訳ございませんが、しばらくお待ちいただけますでしょうか」 |
◆社内電話のマナー
社外電話は丁寧なコミュニケーションを心がけていても、社内電話はいかがでしょう。雑に扱っていませんか。
返事も適当で、「○○さんですか?」とかけた側が確認しないと聞き取れないこともあります。社内の人も大切な「顧客」です。感じのよい受け応えはどんな電話でも同じです。
◆携帯電話のマナー
最近は主要なビジネスツールとして、携帯電話で仕事をするビジネスパーソンも増えています。
とても便利な反面、使い方のマナーは世代や人によって感じ方が異なりますので、かけるタイミングや場所などにも注意が必要です。
固定電話と同様に、携帯電話でのやり取りの際も、①メモをとる、②大事なポイントは復唱すると安心です。
≪相手にかける場合≫ ・○○様の携帯電話でしょうか(相手確認) ・私は○○会社の○○と申します(名乗る) ・ただいま、お時間よろしいでしょうか(時間確認) ≪折り返す場合≫ ・先ほどは電話に出ることができず、失礼いたしました |
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