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3.電話の受け方
◆電話を受ける
皆さんと同様に、緊張感や不安を抱いて電話をかけてくる相手ももちろんいます。
受け手は丁寧な言葉遣いや穏やかな話し方で対応し、相手に安心感を与えたいものです。
そのうえで、的確に①ほかの人につなぐ、②質問に答えるなど、対応スキルを磨いていきましょう。
電話の受け方の流れ
あいさつ | ・名乗る 例: 「はい、○○株式会社でございます」 ※3コール以上の場合は「お待たせいたしました……」 |
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相手確認 あいさつ | ・相手確認+日ごろのお礼 例:「○○会社の△△様ですね。こちらこそお世話になっております」 |
取り次ぎ | ・取次先を確認 例: 「営業1課の○○ですね。ただいま代わりますので少々お待ちくださいませ」 ※ 不在時は伝言や別の人に代わるかなどを確認 |
用件 | ・取次者に概要を伝える 例: 「○○です。○○会社の△△様から~の件でお電話が入っています」 |
◆メモの役割と基本の書き方
電話応対後、伝言メモを残すために何度も書き直している人も多いのではないでしょうか。
「丁寧なメモを残したい!」と考えるのは間違いではありません。ただ、時間のかけ過ぎは、本来やるべき仕事が後回しになってしまうリスクがあります。
メモは用件がわかるように簡潔に書くよう心がけ、必要があればメールに残したり、口頭でも伝えたりするようにします。
伝言メモの例
〈伝言メモ〉 渡辺部長 先ほど、○○株式会社の△△様からお電話がありました。 「納期の件で、戻り次第連絡をいただきたい」とのことです。 よろしくお願いいたします。 (連絡先)123-4567 (受)7/31 10:00 中村 |
メモ書きのポイント
・誰あてのメモか ・誰からの電話か(会社名、名前など) ・用件は何か ・折り返しが必要か(必要であれば電話番号) ・電話の受信日時 ・誰が受けたか(受信者) |
◆聞き上手は仕事上手
話がうまい人を「うらやましい」と感じたことがある人は少なくないと思います。
一方、聞き上手な人についてはどうでしょう。
普段、私たちは、「聞く」というコミュニケーションやその能力にはあまり意識を向けていないのではないでしょうか。
話を耳と心で理解しようと努める姿勢や人柄は、相手から好感を持たれます。
電話での聞き方のポイントは、次のとおりです。
- (1)あいづちはタイミングよく
- 電話ではうなずく姿が見えないため、適切なあいづちが必要です。
- 「はい」「ええ」「なるほど」が一般的ですが、「なるほど、なるほど……」と重ねたりすることや、「なるほどですね」は控えましょう。
- つい使いがちな、「なるほどですね」は「なるほど、そうだったのですね(そうなのですね)」と言い換えます。
- (2)相手の感情に共感を示す
- 相手の話すことを汲み取る聞き方です。「意見は同じではないけれど、あなたの言うことも理解できます。」という共感を示すスタンスは相手を安心させ、良好な関係の構築にも効果的です。
- (3)重要な言葉は確認する
- 重要な言葉は繰り返したり、言い換えたりして確認することで、ミスやトラブルを防ぐ役割があります。
- (4)適切なタイミングで要点をまとめ、疑問点を確認する
- 相手との共有ができているか、途中で要点をまとめて確認します。また、理解不足な点は質問で補うなどして対応しましょう。
- 知ったかぶりは要注意です。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ということわざもあります。