第1章 言葉遣い
1.コミュニケーションは難しい?
「コミュニケーション」という言葉は、ラテン語の「共有する」が語源と言われています。メッセージのやり取りを互いに理解しあって成り立たせるもので、そこには必ず他者の存在があります。
しかしながら、職場に代表される、世代も価値観も立場も異なる者同士のコミュニケーションは難しく、認識に齟齬が生じたり、トラブルに発展したりしてしまうケースも少なくありません。実際に、多くの会社で課題になっているのが現状です。社会人になれば好き嫌いにかかわらず様々な人と関係を構築し、仕事を円滑に進めていかなければなりません。
「コミュニケーションの質」が「仕事の質」に影響していくことになります。私たちは言葉を介して多くのメッセージを相手に送る生き物ですが、その言葉を質の高いものにするには、いくつかのポイントがあります。
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2.三種類の敬語と美化語
敬語には、年齢や立場などの「相手との差や距離(親疎の差)」を埋める役割があります。敬語を使うことで、どのような立場の人とでも話をすることができます。 現在では、謙譲語は二つに分けて論じられていますが、基本は丁寧語、尊敬語、謙譲語という三種類です。
「です・ます」を使う丁寧語は誰にでも使える非常に便利でシンプルな敬語ですが、相手に敬意を示すためには、さらに質の高い尊敬語や謙譲語が求められます。 主語を気にせず使えていた丁寧語が、相手(他者)には尊敬語、自分(身内)には謙譲語という二つに枝分かれするため、少しハードルが高くなります。
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3.敬称の使い方と他称・自称
敬称とは、人名や職名の下につけて、その人への敬意を表す語のことです。男性、女性にかかわらず社内で使っている「さん」も敬称の一つです。
顧客や取引先などの他者につける敬称としては、「様」がもっとも多く使われています。「殿」の敬称は公庁が出す文書で今も時々目にしますが、現代では「様」が主流です。また、「貴」「御」など、言葉の頭につけて尊敬語にする敬称もあります(敬称は、接頭語や接尾語の一種と言われています)。
会話の中で敬称を使うときは、次の点に注意するようにしましょう。
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4.間違えやすい言葉遣い
尊敬語と謙譲語を混同して使っている社会人を多く見かけます。
間違った敬語を使っても意味は伝わりますが、やはり基本的なものはしっかり使いこなせるようにしましょう。
つい謙譲語を使ってしまう、間違えやすい表現を挙げておきます。
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5.ワンランク上の接遇用語を使いこなす
接遇用語とは、来客などに応対する際の言葉遣いのことです。ぎこちない動作や言葉遣いも、場数をこなしていると自然なふるまいになっていきます。
ポイントは、お手本となる人を近くに作ることです。
接遇用語は多様な言い回しがあるため、TPOでの使い分けを身近で感じ、真似しながら使っていくことで、習得度も好感度もアップしていきます。
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