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あなたの目標設定は適切か
一口に目標といっても様々ですが、できるだけ具体的な目標を定めます。 『よい会社』とか『お客様に喜ばれる会社』といった情緒的な目標ではだめです。 目標を具現化しないと、そこに到達するための手段も具体化しないからです。 具体性を持つ目標であれば『なぜそれをやる必要があるのか』という踏み込んだ議論も可能になります。
ダイエットを例に取りましょう。
Aさんは『もうちょっと痩せよう』という目標を立てました。 Bさんは『あと5キロ痩せよう』という目標を立てました。 Cさんは『3ヶ月間で5キロ痩せよう』という目標を立てました。 Dさんは『3ヶ月間で5キロ、食事制限と縄跳び500回で痩せよう』という目標を立てました。
三人のうち、最も成功しそうなのは誰でしょうか。 言うまでもなくDさんですね。 少なくとも決意のほどは伝わってきますし、本気でやるつもりらしいことが推測されます。 反対に、最も見込みのなさそうなのがAさんです。 この人はおそらく漠然と『痩せたい』と考えているだけでしよう。 このように、目標は具体的であればあるほど現実味を増やします。
適切な目標には三つの要件があります。 第一に、計測可能な目標であること。すなわち数値化されていること。 第二に、達成期日が決まっていること。 第三に、やり方(手法・手順)が決まっていること。
『何年までに売上をこんな方法で何倍にする』 『あと何年で顧客数を何千人に増やす。そのためにこうした営業をする』 というように、あとで誰が見ても達成度が検証できるものでなければなりません。
数値目標をはっきり揚げると、『なぜそれをめざすのか』という理由づけが必要になります。そして後から検証が可能になります。5キロという数字が現実離れだったのか、3ヶ月という期間が短かったのか、やりかたが自分に合わなかったのか。 また、『達成するにはどんな行動を取ればいいのか』という議論も深くできるようになるのです。
目標を設定し、それを分析して改善につなげ、負荷を高くしていきながら、成長サイクルが軌道に乗ると言えるでしょう。